HISTORY

一世紀の時空を超えて

秋田県能代市には古くから続く夏の七夕行事がございます。太鼓、笛の他、田楽と呼ばれる灯籠を頭に乗せ、巨大な鯱が特徴的な城郭型の七夕灯籠を引き回します。
Noshiro’s tanabata (star festival) is a summer event that began a long time ago and continues to this day.  

文献によりますと、天保時代(1830年~1844年)に作られた名古屋城を模した城郭型灯籠が好評で、以後毎年のように作られるようになったと言われております。
During the Edo period, a lantern float was made in the shape of Nagoya Castle.

明治時代の銀板写真に当時の巨大な灯籠の姿が残されています。
A lantern castle in the Meiji period.

当時の灯籠は、高さは五丈八尺(17.6m)幅は三間四方(5.4m)もありました。
戦後、電気の普及により、電線が張り巡らされるようになると、その高さは制限され現在は約7~8mの大きさとなりました。
The Meiji-era photograph of the lantern float showed that it was originally 17-18 meters. However, because of electric wires, it was later reduced to a height of 7-8 meters.

時は過ぎて現代、能代市の国道101号線の電線地中化により、かつての五丈八尺の大型灯籠が運行できる環境が整いました。
Over time, electrical wires along Noshiro city’s route 101 were placed underground.

観光による地域活性化を目的に、能代市、能代商工会議所、能代青年会議所が協力しあい、1世紀の時空を超え大型七夕を復活させるプロジェクトが2012年に動き出しました。
In 2012, Noshiro city began a project to restore the lantern float to its original height with the goal of revitalizing the area through tourism.

高さ日本一を誇る城郭七夕灯籠「愛季(ちかすえ)」(24.1m)(左)
明治時代の高さ五丈八尺を復刻した大型灯籠「嘉六(かろく)(17.6m)(右)

そして2013年、ついに明治時代の高さ五丈八尺(17.6m)大型灯籠「嘉六(かろく)」が復活。2014年には、日本一の高さを誇る24.1mの「愛季(ちかすえ)」が完成し多くの観光客が、その色彩豊かで迫力のある七夕灯籠に酔いしれました。
In 2013, they finished the production of a lantern float modeled after the one from the Meiji era photograph. And in 2014, Japan’s tallest lantern float, standing at 24.1 meters was created! Many people were impressed when they saw it.

2016年1月には東京ドームふるさと祭り、2016年11月にはゆずの東京ドームコンサートへ「愛季(ちかすえ)」が出演するなど年々知名度を高め、豪華客船ぱしふぃっくびぃなす、JR東日本トレインクルーズ四季島など多くのお客様に感動を与える新しい観光イベントとして定着してまいりました。
This lantern castle went to Tokyo twice. and became more famous.

これからも能代の夏を彩る高さ日本一の城郭七夕灯籠「天空の不夜城」を地域観光の要として能代の未来を描いてまいりますので、どうぞご期待ください。
We hope that this lantern float will continue to bring more tourists, and change Noshiro city’s future.